インタビュー|子育てをしながら日商簿記2級合格|独学

今回はブランクを乗り越え、日商簿記2級に独学で合格したMOONさんに取材しました。
独学で簿記2級を合格した勉強法をお話しを伺います。


MOONさん(40代後半 女性)

2度の不合格で簿記受験から遠ざかっていたものの、資格試験は何度でもチャレンジできることを再認識し勉強スタート。複数の参考書を駆使し、2021年12月に日商簿記2級に独学合格。

1998年 日商簿記3級合格
2021年 日商簿記2級合格(独学合格)

趣味は洋裁・編み物やYouTube視聴
利用予備校:なし(独学)

※取材当時の情報です

目次

中途半端に諦めた後悔から再受験を決意 

平成10年に日商簿記3級を取得しました。
その後、5年前に日商簿記2級を受験するも不合格。翌年リベンジを試みましたが、両膝の手術と重なりました。
入院先でテキストや問題集を持参しましたが、思うように勉強が進まず、またも不合格に。
この時点で「日商簿記2級の合格は自分には無理だ・・」と思い、諦めてしまいました。

そのまま数年経ち、ふとしたきっかけで得意だった工業簿記の本をひらくことがありました。
この年でも記憶が残っていることに驚きました。日商簿記2級は、途中で諦めてしまったことにずっとモヤモヤの気持ちを抱えていました。
そのとき、高校や大学受験とは違い「資格試験」は何年かかって合格しても良いことに改めて気付いたんです。
子育てに忙しく過ごしていましたが、自分の子供たちに「粘り強く頑張れば夢が叶うこと」「勉強は何歳になってもできること」を自分が実践することで、子どもに教えたかった気持ちもありました。
日商簿記2級の勉強は苦しい時もありましたが、楽しく学んでいる姿を見せたかったので、楽しく勉強するように意識しました!

独学での学習スタート

過去の受験時の学習時間は記録していませんが今回の受験は4ヶ月(約300時間)かかりました。
子育て中で、予備校に通学する時間はなさそうでした。
市販の教材でもDVD付のものがあることを知り「これなら独学でも出来そうだ」と独学で勉強を開始しました。

使用した参考書やオススメの参考書は下記の通りです。

TAC出版 スッキリわかる講義DVD 
スッキリわかる日商簿記2級工業簿記・商業簿記 
みんなが欲しかった簿記の教科書 日商2級商業簿記 
みんなが欲しかった簿記の問題集 日商2級工業簿記・商業簿記
翔泳社  パブロフ流みんなで合格日商簿記2級商業簿記 総仕上げ問題集

DVDを視聴後、スッキリわかるシリーズで基礎を勉強。その後みんなが欲しかった簿記の問題集を解く 
工業簿記は得意だったので理解できたが商業簿記の説明が簡素すぎて分からず「教科書」の方を後から買い足しました。
私は、よせだあつこ先生の動画もよく見ていたしパブロフ流みんなで合格の問題集の方がとても理解しやすかったです。
正答に至るまでの手順が詳しく書かれており秀逸な本だと思いました。

前回の敗因分析をし合格のために必要なものを探す

過去に2回不合格を経験しているので、今までなぜ落ちてしまったか敗因を考えて、そこから合格へのロードマップを考えるようにしました。
具体的に行った勉強法としては4つあります。

■勉強内容
今までは基礎を勉強した後、いきなり過去問を解き予想問題を解いていました。
これでいける人もいるのでしょうが、私の場合、間にもっと問題集を挟むべきだと感じました。
問題集を高得点がとれるまで何度も解き直しました。理解出来ていないところは基本に戻り一歩一歩少しずつしか進めませんでしたがコツコツ毎日休まず勉強し続けました。やらないと気持ち悪い域に達していました。

■計画性
過去のもう一つの敗因は綿密な計画性の無さだと気づきました。
そのため、今回は計画に手を抜きませんでした。学生時代もやった事がない程、綿密に計画を立てました。
「月間の計画・週間の計画・明日の計画・明日の朝出勤前10分で出来る事・これらの計画の軌道修正等々・・」
ここまで、細かく計画を立てることで、自分を律することができました。

■仕訳の重要性
仕訳の完成度は第二問にも大きく影響を及ぼすことを痛感しました。
「簿記は仕訳に始まり仕訳に終わる」という言葉がありますが、本当にその通りだと思います。
よせだあつこ先生の無料版アプリ(有料版なら尚効果的)もスマホに入れ隙間時間に仕訳を解きました。
又、仕訳に関しては日商簿記検定の総合情報サイト「簿記検定ナビ」から重要仕訳トップ100をダウンロードし100問解きました。これらにより第1問の仕訳は満点とれました。一問間違えたら4点失点するので大きいです。
それぞれの本の巻末にある模擬問題を全て解きました。ネット試験学習用の模擬試験プログラムも全て解きネット試験対策も行いました。

■勉強仲間を作る
独学で心が折れそうになったとき、学習管理アプリの「スタディプラス」が心の支えになりました。
私の身近には簿記2級を目指している人は居なかったので、独学特有の孤独感を感じました。
ですが、「スタディプラス」には同志が大勢いました。スタディプラスで自分の進捗状況がよく分かり、既に合格した方達が使った本や勉強量を知り得る事が出来ました。
スタディプラスをやっていなかったら独学での合格は成し遂げてなかったと思います。

ブランクの間に経験した日商簿記2級の難化

前回の受験から今回の受験の間に、日商簿記2級の試験範囲の改訂が起こりました。
日商簿記1級の問題が降りてきて、全体的に難化、範囲が広く難しくなり何度も挫折しそうになりました。
2回目で不合格になった後すぐに勉強を再開するべきだったと強く感じました。

「TAC出版 スッキリわかる講義DVD」で勉強していたとき、DVD内で講師の方が「大企業に勤められるのはごく一部。殆どの方が中小企業勤め。親会社が何をやっているのかを理解していないと中小企業の連結会計報告が訳が分からないままとなる。だから出題範囲が改定された」という話をされましたが、私も実務をしているため、非常に納得感がありました。

日商簿記2級

私自身、子育てをしながらパートで経理の仕事をしていますが、簿記の知識は役に立っていると感じます。
簡単な会計処理であったとしても、簿記の知識がなければ必ずどこかで壁に当たります。
簿記の知識があるとないとでは雲泥の差です。
また、経理職で働こうと思った場合、履歴書に堂々とかけるという意味でも日商簿記2級の取得は大きいです。
2022年10月に社会保険制度が変わるののに合わせて、今後の働き方について考えています。
転職なども視野に入れていますが、やはり日商簿記2級があるとないとでは気持ちが大きく違っています。

インタビューまとめ

・自分の子供に「粘り強く頑張れば夢が叶うこと」を教えたい気持ちで再受験
・綿密な計画を立てることで自分を律する
・学習管理アプリ「スタディプラス」で独学の孤独を乗り切る
・高い仕訳の完成度が合格のカギ



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