今回は資格取得を経て、キャリアアップに成功したRioさんに取材しました。
日商簿記1級や税理士試験の簿財に合格し転職でキャリアアップに成功した秘訣を伺います。
Rioさん:日商簿記1級、
簿記論、財務諸表論
キャリアアップで資格試験に挑戦。
複数の業種の課長職として多くの経験を積んでいる。
2011年 日商簿記1級合格
2012年 税理士試験 財務諸表論合格
2015年 税理士試験 簿記論合格
利用予備校:大原簿記専門学校
趣味:ゴルフ、美味しいお店巡り、お酒
※取材当時の情報です。
私は、資格を取る度に転職を繰り返してきました。一つの企業にいるよりも恐らく年収は大きく上がっていると思います。
転職の際に使ったのは、管理部門特化型のエージェントMS-Japan、ジャスネットキャリア、リクナビNEXTです。
転職時に使った媒体の特徴、メリット、デメリットについてお話します。
転職でキャリアアップに成功
私は日商簿記1級や税理士試験の簿記論、財務諸表論など資格を取る度に転職を繰り返してきました。
一つの企業にいるよりも恐らく年収は大きく上がっていると思います。
日商簿記検定1級や税理士の科目合格等の有資格者であれば、比較的転職しやすい状況です。
人材不足は殆どの会社での課題となっており、更には40代前後の中間管理職はなかなか見つからないと採用担当者に聞きました。入社後すぐに課長職になることに抵抗がない方であれば、40代以上でも十分に転職は可能だと思います。
複数の企業を渡り歩いていく中で、残業時間や働き方も企業によって様々だと感じました。
自分の性格や適性に合った企業を選ぶ為には、エージェントでなどをうまく活用することが大切です。
私のキャリアや日商簿記1級、税理士簿記論、財務諸表論の勉強法は下記の記事で詳しく解説しています。
MS-Japan登録から採用まで利用時の流れ
MS-Japanは管理部門特化型のエージェントです。
中小企業より上場企業など大企業の紹介が多かったように思います。
まずはWEB上で会員登録を行い、履歴書や職務経歴書を登録します。
それをベースに個人の担当者がつき、電話で職歴の確認や希望条件等の詳細を聞かれました。
その後、希望条件に近い企業を複数紹介され、一社一社応募するかどうかを決めていきます。
辞退の際にはその理由を記載することで、次回から更に条件に合った求人を探してもらえます。
経理財務・人事総務・法務の求人・転職なら|管理部門特化型エージェントNo.1【MS-Japan】
応募した企業ごとに、企業と応募者の橋渡しをする企業別の担当者がつきます。
書類選考に通った際には、その企業別担当と面接の日程調整を行います。
面接が終了した日には、電話でどのような印象だったか等の感想を聞かれます。その後内定が出た後に年収等の条件交渉がありました。
MS-Japanの特徴
管理部門に特化しているにも関わらず、求人数は多かったです。
ただし、私は中小企業希望の為、中小企業の求人数だけでいうと、ジャスネットキャリアの方が多かった気がします。
登録の際の担当者は懇切丁寧で、登録には二時間程かかりました。企業別担当者は親身に相談に乗って頂けた方もいれば、そうではない方もいました。
実は私がこのエージェントを知ったのは、私が企業に在職中に求人掲載企業の立場でMS-Japanの担当者とお会いしたことがきっかけです。私の後任を探す為にいくつかの転職サイトに掲載するも良い人材が見つからず、MS-Japanを利用することになったようです。
MS-Japanとの打ち合わせでその時の担当者の印象がとてもよかったのを記憶しています。
利用して感じたMS-Japanのメリット、デメリットは下記の通りです。
MS-Japanに向いている人
MS-Japanのを利用する場合、経理であれば5年以上の経験者の方であれば求人が見つかりやすいと思いました。
また、30代以上のほぼ一人で経理が回せる方であれば、書類選考の通過は複数できるかと思います。
上場企業を希望される方は特にうまく活用できると思います。
担当者には積極的に質問し多くの情報を集め、妥協できないポイントはきちんと最初に伝えておくことで、エージェントとの食い違いを避けることができ、後悔のない転職活動ができると思います。
またエージェントの良さは何といっても年収交渉をしてもらえる点です。年収アップを目指す方は、うまく活用できると思います。
ジャスネットキャリア登録から採用まで利用時の流れ
ジャスネットキャリアは経理や会計事務所の求人に特化したエージェントです。
私は会計事務所ではなく事業会社を希望していましたが、それでも多くの企業を紹介いただけました。
まずWEBで会員登録を行い、履歴書と職務経歴書、及び希望条件などを登録しました。
その後、それらをベースに電話で詳細の確認をしました。これは一時間以上かけて今までの経歴の確認、そして希望条件のすり合わせを行いました。
応募した求人には、企業別担当者が求人内容と応募者条件が合っているか確認し、合っていれば書類選考となります。
書類選考を通過した場合は面接の日程調整を行い、前日に担当者と電話で簡単な打ち合わせを行い、面接に挑みます。
面接に残っている間は頻繁に他の企業の選考状況を確認されました。
応募した企業が現在、第一志望なのかそうでないのか、他に第一志望があるのであればその企業の一次面接の際の企業の反応はどうだったか、など聞かれました。
ジャスネットキャリアの特徴
MS-Japanと比較すると、中小企業の求人が多い印象があります。ご紹介いただく企業は設立間もないIT系ベンチャー企業から、創立50年以上の老舗企業まで幅広くご紹介いただけました。
MS-Japanは「中小企業希望」と登録しても大企業や上場企業の紹介がありましたが、ジャスネットキャリアはそのようなことは少なく、ほぼ希望通りの求人を紹介していただけました。
全体としての紹介数はMS-Japanの方が多かった印象がありますが、ジャスネットキャリアは、私の希望にマッチした求人を紹介いただけました。
ですので、応募した企業数でいうとジャスネットキャリアの方が多かったです。
エージェントの中には、最初に複数の企業を紹介し、あとはあまり紹介がない場合もあります。しかし、ジャスネットキャリアはコンスタントに紹介していただけました。
利用して感じたジャスネットキャリアのメリット、デメリットは下記の通りです。
親身な担当者と二人三脚で内定を獲得
登録時、担当者の対応は事務的な印象でしたが、転職において悩みが出た際に相談したところ「企業別担当に相談しづらい事は、どんな些細なことでも相談してください」という長文メールをいただきました。
転職の際のこちら側の不安をよく分かっていただき対応されている印象でした。
また企業別担当者も、面接でよく聞かれる点を教えて頂いたり、会社やそこで働く人の雰囲気などもよく観察され、それを伝えていただきました。面接で企業が私をどのように思ったかなども教えていただけたので、安心して最終面接を迎えることができました。
最終面接の前には、コロナ禍でしたが一度喫茶店でお会いして、雑談をしながら転職意思の最終確認をしました。
何度もご連絡をいただき親身になって相談に乗ってもらえたので本当に感謝しています。
ジャスネットキャリアに向いている人
ジャスネットキャリアは、エージェントの担当者がどのような人なのかを把握し、担当者と二人三脚で協力出来る人に向いています。
企業の要望ばかりを通そうとしている担当者であれば、個人担当者に相談するなどの対応が出来ます。
逆に、親身になって相談に乗ってくれる担当者であれば、何でも相談します。どんな小さなことでも相談してみると、目から鱗の情報をもらえることも多かったです。
エージェントの担当者は転職に関わる多くの情報やノウハウを持っています。
自分から積極的にエージェントに頼ることができる人ほど、情報を聞き出すことができ、有利に進みます。
登録の際に「この条件だけは絶対に譲れない」ということは強く伝えた方がよいと思います。
「残業は絶対に20時間以下」や「通勤は1時間以内」など、いくつかあっても良いと思いますが、あまりにも多いとなかなか見つからないかもしれません。そして具体的に数字で決めておくと、悩むことも少なくなります。合致しない場合は思い切って切り捨てる勇気も必要です。
私の場合、中小企業であることと残業が少ないという2点は絶対に譲れない条件でした。
自分の譲れない点、働き方を最初に決めてから登録をします。そうすれば、条件に合致しない企業の紹介は減らせると思います。
なかなか書類選考に通らないと「少し妥協しても良いかも」と思いがちです。
しかし、そこは焦らず次を探した方が、良い企業と出会えるます。
リクナビNEXTも併用
リクナビNEXTは他の転職サイトと比較して求人数が多く、大企業から中小企業まで幅広い求人があります。
情報もよくまとまっていて見やすく検索もしやすかったです。
リクナビNEXTは、まず会員登録を行い、必要情報を登録します。あとはリクナビNEXTサイト内で直接企業と面接日等の調整を行い、電話やメールで内定通知をいただきます。
リクナビNEXTは利用人数の多い大規模な転職サイトなので、一求人に対する応募数は他サイトでの応募数よりも多いと思われます。ですので、書類選考に通過するのも一苦労でした。
掲載企業が多いので、新たな企業が追加される日はいち早くチェックし、早めに応募します。応募から日数が過ぎてしまうと、選考が進んでおり、書類選考は通りにくくなります。
そして、エージェントと違い、残業や年収交渉など聞きにくいことも自ら聞かなければならないので、企業から情報を聞き出すのが上手い方が向いています。
日商簿記1級と税理士簿財で評価の差がある
日商簿記1級と税理士の科目合格(簿記論・財務諸表論)の資格がありますが、日商簿記1級が評価される場合と、科目合格でも国家資格である税理士が評価される場合と、両方ありました。
傾向としては、日商簿記1級は経理担当者に、税理士は役員の方に評価されました。経理担当者は日商簿記1級の難しさを知っているので簿記を評価し、役員の方は士業である税理士に目を引かれるのかもしれません。
ただし、税理士資格については特に役員の面接官に「税理士にはならないのですか」や「全科目取ったらどうですか」などと、税理士になることができていないことを指摘する方も何人かおりました。その時は素直に年齢を理由に諦めたことを伝え、ただし「企業の経理としてできることはたくさんあり今はそれが喜びである」というように、プラスに持っていくようにしていました。
転職必勝法
転職で最も必要な力は、面接力だと思います。私の場合、以前の会社で銀行や他社との折衝が経理部門の割には多かったので、初めて会った方とでも緊張せずに話すことができるようになりました。適度な雑談の後に本題に入る、なども折衝のスキルの一つなのではないかと思います。
それが自然にできるようになると面接でも、緊張はしても自然体で話せるようになります。相手もこちらが緊張しすぎてしまうと話しづらいものです。こちらが自然体でいられれば自信があるようも見え、相手も少し砕けて面接の雰囲気も良くなります。
ただし、面接の準備はきちんとすることが前提です。私は時間をかけて企業研究をし、志望した理由を話せるようにすると同時に質問事項を複数用意しました。それを文章ではなく箇条書きでまとめていました。
ご自身の個性や人柄は、なるべく出した方が印象は高まります。私は「一面接一笑い(談笑)」を心がけており可能な限り実践していました。これができると面接の通過率は大きく上がっていたように感じます。