【税理士試験合格の秘訣】消費税法の攻略のためにすべきこと

科目別勉強方法の仕方シリーズ!今回は消費税法です。
消費税法は税理士試験のミニ税法科目です。
令和3年度の税理士試験の試験結果を見てみると、消費税法の受験者数は6,086人税法科目で人気No1の科目です。
税理士試験の消費税法を最短突破するために何が必要なのか…。
消費税法を攻略するために必要なことを教えていただきます。

この記事を書いた人

監修:吉岡のん

  • 税理士試験に3年半で官報合格。
  • 税理士受験生の応援団長として、実践しやすい勉強法を発信している。
  • Youtubeチャンネル「のんびり税務」 (2018年〜2021)
  • 著書「税理士試験 この勉強法がすごい」 (2020年 中央経済社)

私自身も税理士試験5科目に合格していますが、消費税は非常に苦労した科目です。

私にとって消費税法は雲のような存在でした。簿記論も法人税法も苦戦しながらも一歩ずつ前進している感覚がありました。
だけど、消費税法だけはいつまで経っても手が届かない歯痒い感覚で勉強していました。
何度、勉強を止めようと思ったことか…。

非常に苦しめられた科目ですが、実務での有用性を考え最後まで諦めず勉強を続けました。
今回は私の経験も踏まえながら税理士試験消費税に合格するためのコツについてお話しします。

目次

消費税法の試験歴

受験1年目:不合格
受験2年目:合格

消費税は課非区分など会計事務所で既にお仕事をしている方であれば、実務で使っている方も多いでしょう。
消費税法は実務での使用頻度やボリュームの観点から税法科目の中で圧倒的人気のある科目です。

消費税はミニ税法と言われることもあり、法人税などと比べると確かにボリュームの少ない科目です。大手予備校だと4月開講のクラスもあり、効率の良い方なら4ヶ月で合格される方もいます。

ですが私の1年目の失敗経験からも、消費税合格のためには消費税との向き合い方が大事だと痛感しています。
消費税法は税法科目で唯一、一発合格できなかった科目ですが、落ちた理由は明白です。
私の消費税との向き合い方が良くなかったからです。
私の失敗談も含め、消費税の学習法についてお話しします。

消費税法の学習ポイント1 : 向き合い方

消費税の学習ポイントは3点あります。
1つ目が「消費税との向き合い方」です。

私自身、消費税は前年に学習した法人税に比べるとボリュームが明らかに少なく、この前まで法人税を勉強していた身からすると日々の勉強に余裕を感じました。ですが、この余裕が曲者でした。
今改めて考えてみると、税理士試験において「余裕」を持つことは合格から遠ざかります

最短で合格したければ余裕を作らない。余裕ができそうになったら自分に負荷をかける。
この負荷は勉強でも良いですし、仕事でも筋トレでも何でも良いです。
余裕がない状態は良い緊張感を生み出し、勉強のパフォーマンスにもプラスの影響を与えます
短期的には辛いことだと思いますが、税理士試験全体でみると合格に近づきます。

消費税法をボリュームの少なさから選ぶことは良いと思いますが、だからと言って侮ってはいけません。
当たり前のことかもしれませんが、私自身がそれが出来ておらず後悔したため、念のためお伝えします。

消費税法の学習ポイント2 : 理論は理解+暗記

2つ目は理論の学習法についてです。
理論は理解+暗記ベースで進めていくことがおすすめです。

私自身も税法3科目で理論の勉強の仕方はそれぞれ異なっています。
科目ごとに勉強の基軸が異なるのは、各科目の個性に合わせ、最短で受かる為の方法で勉強したからです。
「法人税法はとにかく理解!」
「事業税は高い精度の暗記+アウトプットの工夫の仕方」
そして消費税は計算とクロスし理解をしながら、出来る限り高い精度の暗記です

暗記もしっかりしてくださいというのは、消費税法のボリューム感からです。
私も受験生の時、痛感しましたが、消費税のボリューム感だと上位層の受験生は、かなり高い精度で暗記してきます。
そういう受験生と戦うと考えると、高い精度での暗記が安全と言えます。

そして、暗記も大事ですが丸暗記はもったいないです。
消費税の理論ボリュームだと「丸暗記」しベタ書きで問題に対応することも出来るかもしれません。ですが、それで本試験に臨むのは危う過ぎます。
理論暗記をする際も、計算の知識とクロスしながら覚えるようにしてください。

消費税法の学習ポイント3 : 計算は理解しながら実力を蓄積

3つ目は計算についてです。
問題を理解しながら解き、実力を蓄積していきましょう。

既に消費税法を勉強している方は分かるかもしれませんが、消費税法の計算は100%の理解がなくても、解けてしまうこともあるかと思います。
理解せずとも計算パターンを「暗記」し問題数をこなせばそれなりに解答出来てしまう。
それなりに正解出来るけど「理解」していないので、たまに間違える。
消費税は理解しなくても、それなりに解答できたため、理解が求められない科目と判断してしまいました。
消費税に落ちた年の私の勉強法です。

しかし消費税を「理解する」というのは、私にとってはどの科目の理解より難しいことでした。勉強しても勉強しても空気を掴むような感覚でつかみ取れる感覚がありませんでした。だからこそ理解を諦めてしまったということがあります。

ですが1年目の不合格という結果を受け、このままではダメだと1から勉強をやり直しました。
消費税法は基本の部分から理解を固めていくことが合格には重要だと痛感しています。

消費税の勉強法まとめ

消費税法は税法人気No1科目
消費税との向き合い方が合格の鍵
余裕を作らず勉強パフォーマンスを高める
ボリュームの少なさから暗記の精度は高め
理論計算とも理解が重要

これから勉強を始められる方や現在苦戦されている方は是非上記の内容を意識し勉強していただけたらと思います。

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